遺産分割に関する問題

遺産分割に関する問題

遺産分割は、相続の発生後、故人が残した個々の相続財産について、相続人間でどのように分けるのかを決める重要な手続きです。

しかし、実際には様々な問題やトラブルが生じることも多く、ご家族にとって精神的な負担となるケースが頻繁に見受けられます。

このページでは、遺産分割に関するよくある問題やその解決方法について、分かりやすく解説いたします。

遺産分割とは

遺産分割とは、亡くなった方(被相続人)の財産を複数の相続人が継承する際、各相続人の持分を具体的に決める手続きのことを言います。相続財産には、不動産、預貯金、有価証券などプラスの財産だけでなく、借金や未払い税金などマイナスの財産も存在することがあります。

被相続人が死亡すると、相続が開始し(民法882条)、相続人は、被相続人の一身専属権を除き、財産に属した一切の権利義務を承継します(民法896条)。

しかしながら、相続人が複数存在し、共同相続となる場合には、相続財産は、共同相続人が、各共同相続人の相続分にしたがって(898条1項、899条)、共有(遺産共有)している状態となります。

このような遺産共有の状態を解消し、個々の相続財産の取得者を決定する手続きが遺産分割です。

通常、遺産分割は相続人間で協議を行い、互いに合意があれば円満に進みます。しかし、財産の性質や評価方法、相続人同士の感情などさまざまな要因で話し合いが難航し、トラブルに発展するケースも珍しくありません。

遺産分割で起こりやすい問題の例

遺産分割協議でよくある問題として以下のような例があります。

① 相続人同士の意見の対立

相続人間で希望や主張が異なり、話し合いがまとまらないケースが多いです。

例えば以下のようなケースがあります。

  • 特定の相続人が全ての財産を継承したいと主張し、遺産分割協議が進まない。
  • 相続人同士の過去の人間関係の問題から、話し合いが冷静にできない。

② 不動産の分割方法の問題

不動産が相続財産に含まれる場合、分割方法について揉めることがあります。

  • 相続人の中に不動産(実家など)にそのまま住みたい人と、売却して現金化したい人がいる場合
  • 現金は少なく不動産などの資産がほとんどの場合で、分割が難しいケース

③ 生前贈与や遺言書の存在に伴う問題

故人から生前に贈与を受けていた相続人がいると、不公平感からトラブルに発展しやすくなります。

また、遺言書に記載された財産分配の内容が一部相続人に不利益と感じられる場合、相続人間の対立が深まることがあります。

遺産分割トラブルを防ぐための方法

遺産に関するトラブルを事前に防ぐには、次のような対策が効果的です。

① 遺言書をきちんと準備する

正確でわかりやすい遺言書が存在すると、遺言に記載された内容にしたがって、財産の帰属が決定するため、遺産分割協議のトラブルを避けやすくなります。

② 生前に家族間で話し合う

故人が生きているうちに財産分割や相続の方針について話し合っておくことにより、相続人間の認識が共有され、トラブルが抑えられる場合もあるでしょう。

③ 公平性を保った生前贈与

特定の相続人だけが高額の生前贈与を受けることを避け、兄弟間の公平性を保つことで、感情的な対立を生むリスクを軽減することが可能です。

④ 財産を分割しやすい形に変えておく

不動産や非上場株式といった財産は評価について争いが生じやすく、遺産分割協議において問題が生じやすい傾向にあります。

そこで、生前に予め金銭にしておくことによって、このような争いを避けるというのも一つの方法として考えられます。

遺産分割協議がまとまらない場合の対応方法

相続人同士での話し合いがまとまらない場合、次のような方法で解決を目指します。

① 弁護士など専門家に相談する

当事者間で解決できない問題については、専門家である弁護士に代理人として委任し、法的に主張を組み立て、他の相続人との話し合いをまとめるというのも一つの方法です。

② 家庭裁判所への調停申し立て

協議がまとまらない際は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て、裁判官および調停委員の仲介のもと協議を行います。調停は裁判所内の話し合いであり、第三者が入ることによって、当事者間での直接の話し合いに比べて円満な解決が期待できます。

申立先は、相手方の住所地を管轄とする家庭裁判所又は当事者が合意で定めた家庭裁判所になります。遺産分割調停は,相続人のうちの1人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てる必要があります。

遺産分割調停においては、調停委員が入り、当事者の話、提出された資料や場合によっては、鑑定の結果を踏まえて、解決案を提示したり、解決のために必要な助言がなされたりします。話し合いがまとまらず、調停が不成立となった場合には、審判手続きに移行します。

③ 遺産分割審判

調停でも解決しない場合には裁判官が具体的な遺産分割方法を決める遺産分割審判に移行します。審判で決定した内容は相続人全員にとって法的に拘束力のある決定となります。

調停からの移行のほか、調停を経ずに遺産分割審判を申し立てることも可能です。もっとも、いきなり遺産分割審判を申し立てた場合、裁判所の判断により、調停手続きに付されることが一般的です。

遺産分割の問題を当事務所で解決するメリット

遺産分割において当事務所に依頼されるメリットは以下の通りです。

  • 専門家として相続手続き全般をトータルサポートできます。
  • 法的な視点で問題点を分析し、公平で合理的な遺産分割を提案します。
  • 依頼者の権利を最大限尊重し、迅速・丁寧な解決を目指します。

まとめ

遺産分割は感情的な対立や財産的な不公平感など、トラブルに発展しやすい問題を伴います。ひとたび問題が発生すると、相続人間の関係性が悪化し、当事者間の話し合いでは着地点が見えないことも少なくありません。

また、トラブルが長引くほど、ご家族全員の負担が増してしまいます。このような事態を防ぐためにも、早めに弁護士などの専門家に相談し、的確な対応を取ることをおすすめします。

当事務所では、これまで数多くの遺産分割問題・相続トラブルを解決してまいりました。遺産分割でお困りの場合はご相談ください。

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